婚姻費用は受け取れる!婚姻費用を後から請求できる?
2018/07/03




「まだ離婚はしていないけれど、別居している」という場合、配偶者から婚姻費用として生活費を受け取れる場合があることをご存知でしょうか?

今回は意外と知られていない婚姻費用の基礎知識について解説していきます。
離婚を考えている方や、「別居したいけれど生活費が心配」という方はぜひ参考にしてみてください。

婚姻費用とは?どういう人が受け取ることができる?


婚姻費用とは、夫婦が日常生活を送るために必要な費用のことをいいます。

具体的には、衣食住にかかる費用・常識的な範囲内での
交際費や娯楽費・医療費・子供の養育にかかる費用などのことです。

婚姻費用は、婚姻関係が成立している間は支払う義務があります。
たとえば、夫が外で稼いできて、妻が専業主婦をしている家庭の場合、
同居していたら夫は妻に生活費として給与を渡しますよね。

この形式は、仮にふたりが別居したとしても続きます。
専業主婦の妻が家を出て行った場合、夫は妻に生活費(婚姻費用)を支払い続ける必要が出てくるのです。

もっともよくあるシチュエーションは、離婚協議中に別居にふみきるケースでしょう。
別居中とはいえ、夫婦の間には法律上、相互扶助義務が働いているため、婚姻費用を支払う必要が出てくるのです。

ただし、不倫などの理由から一方的に家出をしたケースなどは、婚姻費用の請求はできません
不倫といった理由でも子連れの場合は、子供の生活費に該当する金額は請求できる可能性があります

基本的には、離婚が成立するまでのあいだに、別居にさいして必要な生活費であれば、
問題なく婚姻費用として請求できると考えて良いでしょう。

婚姻費用はいくらもらえる?年収によって金額は変わってくる

次に、気になるのは婚姻費用がいくらもらえるのか、という点でしょう。

別居中に請求できる婚姻費用の相場は、
婚姻費用を支払う側の年収・婚姻費用を受け取る側の年収・会社員か自営業者か、によっておおきく変わってきます。

気になる方は、裁判所の養育費算定表に、年収別の婚姻費用の相場表が掲載されていますので、
確認してみてください。

ここで一例を挙げておくと、年収700万円の会社員が、年収100万円のパート主婦に支払う必要のある
婚姻費用は、月間約8万円~10万円程度だと定められています。

支払う側の年収が高ければ高いほど、婚姻費用は高額になります

婚姻費用が支払われなかったら?裁判所に申し立てよう

婚姻費用を請求し、正当な権利だと認められたにも関わらず支払われなかった場合でも、
心配はありません。

婚姻費用が支払われなかった場合は、家庭裁判所に申し立てを行いましょう。
家庭裁判所は申し立てに応じて、履行勧告を出してくれます。

履行勧告とは、婚姻費用を支払うように、裁判所から支払う必要のある相手に勧告することです。
この履行勧告に従わなかった場合には、再度家庭裁判所に申し立てを行う必要があります。

再度申し立てを行うと、今度は、家庭裁判所が履行命令を発動させます。
この履行命令に従わなかった場合、10万円以下の罰金が課せられます。

この罰金が課せられてもなお、婚姻費用の支払いを渋る場合には、強制執行が行われます。

強制執行とは、地方裁判所に申し立てを行うことで、資産を差し押さえ、未払いだった婚姻費用の回収を行うことです。

別居中の婚姻費用について合意した際に、公正証書を作成しておくことで、この強制執行をスムーズに行うことができます。

婚姻費用はいつからいつまで請求できる?あとからでも可能?


婚姻費用がいつからもらえるのかというと、それは請求した時点からです。
婚姻費用を請求する権利があると知らない場合には、
専業主婦で別居したとたんに貧困に陥ってしまう可能性もあるのです。

そのため、別居すると決めたらすぐに婚姻費用の請求手続きを進めるべきでしょう。

婚姻費用は、離婚するまで、またはやり直すと決めて再度同居するまで受け取り続けることが可能です。では、「婚姻費用の存在を知らなかったから、過去に遡って請求したい」という場合はどうでしょうか。

財産分与については離婚後も請求できますが、婚姻費用分担義務は離婚後には生じないため、
離婚した後に請求を開始するのは難しいと考えられます。

離婚するまでは婚姻費用分担義務がある
今回は、婚姻費用の基礎知識について簡単にご紹介しました。

婚姻費用については知らない方も多いのですが、確実に知っておくべき知識です。

たとえば、DVを受けている女性が、「すぐに夫とは別々に暮らしたいけれど、経済的に不安で難しい」と考えるのはよくあることです。

婚姻費用さえ請求できれば、経済的不安を感じることなく、別居し、離婚調停に臨むことができます。

専業主婦(夫)で、別居を考えている場合は、いざとなったら生活費として婚姻費用を請求することが可能だということを覚えておきましょう。


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