昨今は比較的性能のいい盗聴器が、手頃な値段で簡単に購入できるようになっています。
そんな盗聴器による被害が増えていますが。
そもそもなぜ盗聴犯は盗聴をするのでしょう?
盗聴して得た音声や情報を何に使うのか?
それを知ることによって盗聴犯を特定しやすくなり、結果どういうところにどんな盗聴器を仕掛けているかを知ることも可能です。
そこでここでは、盗聴をする目的と、目的別で利用される盗聴器の種類や設置場所などを考えてみたいと思います。
そもそも盗聴自体は違法ではない
まず最初に知っておかなければいけないことは、「盗聴自体は違法行為ではない」ということです。
盗聴器を購入する、設置する、傍受した音声を聞く。これらの行為を罰する法律はなく、つまりこれらは合法ということになります。
では、なぜ盗聴犯が逮捕されるのか?
これは、盗聴に紐づく行為が違法行為になったということになります。
具体的には盗聴器を仕掛けるために他人の家の敷地に入れば「不法侵入」ですし、盗聴器を設置するために他人の持ち物を変形させれば「器物破損」です。
さらに傍受した音声を電波に乗せて飛ばした場合は「電波法違反」に問われる可能性がありますし、入手した音声を元に個人情報を拡散すれば「プライバシーの侵害」、脅迫などをすれば「強要罪」などに問われるわけです。
しかし「盗聴をした」というだけでは法には問えません。仮にこれで法に問われるとすれば、道を歩いているときにたまたま他人の会話が耳に入ってしまっても「盗聴」とすることになってしまいます。
盗聴自体は違法行為ではないが、それに紐づく行為に違法行為があれば逮捕されるということを理解しておきましょう。
盗聴犯が盗聴を行う真の目的とは?
では、盗聴犯がどんな目的を持って盗聴を行っているのか、目的は3つの種類にわかれると考えることができます。
- 自分の好奇心を満たすため
- 他人に危害を加えるため
- 他人を監視するため
盗聴犯の目的を大まかに表現するなら、この3つの目的があると考えられます。
さらに、この3つの目的の中でも、盗聴犯個人の思惑で盗聴を行う目的は細かく違っています。
例えば、自分の好奇心というのも、盗聴器を手に入れたからちょっとしたいたずら気分で盗聴器を仕掛けた。という理由があったり。
また、他人に危害を加えるためでは、ストーカーや空き巣を目的に盗聴器を仕掛けることがあります。 盗聴の目的を知ることで、どこに注意を払うべきか、盗聴の予防に役立てることができます。
好奇心を満たすための盗聴
盗聴器の発見が難しいのがこのケース。
要するに「何かを知りたい」というのではなく、「盗聴をすること自体が楽しい」というケースです。
身に覚えがないのに盗聴をされていた、盗聴犯と面識がないなどというケースが多く、そもそも盗聴に気づいていないケースが多いのもこのケースです。
こういった好奇心や興味本位で盗聴をする人間は、盗聴器についても詳しいことが多く、仕掛ける場所も非常に巧妙です。
また、簡単に盗聴器が発見されると楽しみがなくなるため、まず見つけにくいところに仕掛けることがほとんど。
コンセントの差込口の内部などに仕掛けてしまえば、発見されにくく、住人が引越しで入れ替わっても継続して盗聴が可能になります。
ただしこういったケースは実害が出ることはまずありません。
犯人の目的は「盗聴をすること」自体だとすれば、入手した音声を元に何かをしようという発想にはなりません。
これも盗聴されていることに気づきにくい理由の一つです。
「心当たりはないけれど、もし盗聴されていたら気持ち悪い」という方は、盗聴器発見の専門業者、もしくは探偵事務所などに盗聴器捜索の依頼をしてください。
この手の盗聴器はまず素人では発見は難しいものです。
少々費用がかかっても、プロにお願いすることをオススメします。
貴方を狙った盗聴
盗聴自体が楽しい盗聴マニアではなく、貴方を狙って盗聴器を仕掛ける犯人がいるかもしれません。
一般的に考えるとストーカーなどの犯行が考えられます。
ストーカーの犯行の場合、貴方の音声を聞きたいわけですから、盗聴器は家に仕掛けるというより、貴女の持ち物に仕掛ける可能性があります。
また、家に仕掛ける場合でも、万が一あなたが引越しても盗聴できるように、あなたが引っ越し荷物として持って行くような物に仕掛けるでしょう。
一例を上げれば「電源タップ(延長コード)」や「目覚まし時計」や、普段持ち歩いているカバンの中に小型の盗聴器をそのまま入れるケースも。
また、相手がストーカーであれば、少なからずとも承認欲求を持っているものです。
貴方しか知らないはずのことを、私は知っているとどこかでアピールしてくる可能性があります。
盗聴器の発見に関しては、まずは自分の持ち物、特にカバンの中を住む済みまでチェックし、身に覚えのないものが入っていないかどうかなどを確認しましょう。
それでも見当たらなければプロに相談してみましょう。
住居不法侵入や器物破損、プライバシーの侵害などで訴えることも可能かもしれません。
貴方を狙った盗聴の場合、ストーカーに限らない可能性も十分にあります。
例えば貴方の会社の機密事項を聞き出そうとしているケースや、貴方の交友関係を探ろうというケース、そしてあなたの弱みを握って、脅しをかけようとしているケースです。
これらのケースの場合、必要な情報が聞き出せたら、盗聴器を回収する必要があります。
そう考えるとあまり面倒なところには仕掛けません。
例えば壁にあるコンセントの差込口内部などに仕掛けてしまうと、取り外しが面倒です。
盗聴器を取り外すためには、いわゆる空き巣同様に、貴女の不在を狙って不法侵入をしなければいけません。
その時に見つかりでもしたら本末転倒というわけです。
こういった目的で盗聴器を仕掛ける場合は、回収が簡単なタイプを利用することが多いかと思います。
ストーカー同様のポイントをチェックすることで、ひょっとしたら発見できるかもしれません。
貴方を監視するための盗聴
盗聴には身内の人間が仕掛ける盗聴と言うものもあります。
多くの場合は家族や親族の誰かを監視する目的で仕掛けることが多いようです。
例えば、子供の素行を監視したい親が子供の部屋に仕掛けたり、恋人や配偶者の浮気を疑っている人がパートナーの部屋に仕掛けたりということが考えられます。
こういった監視で仕掛ける盗聴器に関しては、盗聴内容を利用して何か犯罪を犯すという可能性は低く、盗聴器を仕掛ける際にも不法侵入などを犯す可能性は非常に低いといえます。
犯罪性がなく、悪用されることがないと分かっていても、盗聴をされているのは気分のいいことではありません。
こういったケースではどんな場所に盗聴器が仕掛けられるのでしょう?
まず、さほど手の込んだ場所に仕掛けることはありません。
テーブルの裏やソファの隙間、本棚の奥など、比較的わかりやすい場所に仕掛けられるケースが目立ちます。
また、利用される盗聴器も、電波で音声を飛ばす物よりも、録音されるタイプが多いようです。
盗聴器というよりも、ボイスレコーダーなどで代用されることもあります。
家族や恋人が仕掛けたとすれば、その部屋にはいつでも入れるということになります。
また、バレたとしても犯罪に利用するわけではありませんから、バレることに神経質ではありません。
しっかりと部屋の隅々まで探せば自力で見つけることも難しくないでしょう。
盗聴器の発見はプロに任せるべき
盗聴器で盗聴する目的はひとつではありません。
様々な理由が考えられ、中にはなぜ自分が被害に遭わなければいけないか、理由が分からないようなケースも考えられます。
盗聴器は犯罪性の高い目的で仕掛けられている場合ほど、見つけにくい傾向にあります。
反対に言えば、自力で見つけられるような盗聴は、見つかってもさほど問題ないような目的のケースがほとんどです。
盗聴をされている気がする、もし盗聴をされていたら気持ち悪い、など盗聴器を本格的に探すのであれば、やはりプロにお願いするのが間違いないでしょう。
盗聴器はタイプ別に探す方法も、探すための道具も変わってきます。
素人がこれらすべての道具を用意し、その扱いを覚えるには膨大な費用と時間が必要になります。それを考えればプロにお任せした方が、時間も費用もお得ということになるでしょう。
依頼するのであれば、盗聴器捜索の実績がある探偵事務所がオススメ。
HPなどで盗聴器調査の道具や実績を紹介している探偵事務所ならより安心です。
じっくり比較検討をして、信頼できる探偵社を見つけましょう。