シャーロック・ホームズ、金田一耕助、エルキュール・ポアロ……
常人ではわかり得ぬ難解な事件を、怜悧な頭脳と卓越した調査力で論理的に解決していく名立たる探偵たち。
みなさん、一度はこういった名探偵に憧れを抱いたことがあるのではないでしょうか。
ひょっとしたら現在もその夢を追い続け、探偵になることを真剣に考えている方も
いらっしゃるかもしれません。
ところで、そういったいわゆる架空の探偵ではなく、実在する探偵は主に
どういった仕事をしているかご存知ですか?
ここでは、探偵になりたいという方や探偵社を開業したいという方のために、実際の探偵の主な仕事内容と探偵ができない仕事を、元探偵の私がマル秘リークしちゃいます。
夫あるいは妻が浮気をしているかどうかを、確かめるという素行調査です。
ただ、「裁判でも通用するような浮気の証拠を掴まなければならない」というのが、普通の素行調査とは違う点です。
写真や動画で、確実な証拠を撮影し報告書に添付します。 その報告書は依頼人の今後の人生にも関わる、重要なものになるので撮影や尾行の技術力が問われます。
対象者が会社や学校でいじめを受けていることを、確かめる調査です。
これも浮気調査同様、「裁判でも通用するようないじめの証拠を掴む」というのが至上任務です。
また、子供の登下校を見守ることも任務の内です。
カンの鋭い子供にばれないよう、細心の注意が必要になります。
法人からの依頼を総称して「企業調査」と呼んでいます。
具体的には、取引先の信用度、内定者の人物像、社員の素行や身辺などを確かめる調査です。
社外だけではなく、社内のさまざまなトラブルを未然に防ぐ調査です。
婚約者の身辺や素行を、結婚前に確認するための調査です。
調査対象項目は、異性関係、家族関係、関係者による評判、学歴と職歴、交友関係、収入や資産などです。
近年、男女の出会いがSNSなどでも増えたため、相手の素性をよく把握しないままお付き合いに到るカップルが多く居ます。
そこで、本当に信頼できる相手なのか? 嘘はついていないのか? と結婚調査依頼をする方が近年増加傾向にあります。
家出をした家族、疎遠になった親類や縁者、相続問題にかかわる人物、お世話になった先生や恩人、
初恋の人などの行方を調べるのが、人探し調査です。
ひとつ注意として、DVやストーカーの被害などによって身を隠している方の調査は、探偵は請け負えません。
行方不明になったペット、犬、猫、鳥などを捜す調査です。
ただし、飼育に届け出が必要な「特定動物」については、探偵が捜索することは原則的にできません。
ペットは家族の一員、という考えの方が主流です。
探偵のなかには、ペット探しに特化している探偵事務所もあります。
仕掛けられた盗撮機や盗聴器を捜索する調査です。
多くの探偵社は、広帯域受信機や高感度アンテナなどを用いて捜索します。
日本国内は、盗聴器の購入は犯罪ではないため、盗聴器の発見調査は非常にニーズがあります。
この記事では、簡単に探偵の仕事内容と、探偵が受けてはいけない仕事を、元探偵の私がわかりやすくリークしました。 探偵を目指している方は「もっと深く・詳しく知りたい」と思うかもしれません。
もし興味を持った方がいればぜひ、“探偵業法”を調べてみてください。 正確には“探偵業の業務の適正化に関する法律”というのですが、まともな探偵社は、この法律を必ず遵守しています。
探偵になりたいと方は目を通して勉強しておくとためになります。 また、変な探偵社かどうかも判断できるので一石二鳥です。